三菱FTO「Fresh Touring Origination」(エフティーオー)、1994年10月に三菱自動車から市場に投入、約6年間で36512台販売された2ドアクーペ。同ブランド名で1971年10月にリリースされ、丁度23年の時を経て、再度復活した名。
CMで目にし、その個性的なフォルムに好奇心・探究心を擽られ、気がつけばオーナーになってた方も多いはず。
ターゲットは明らかに20代独身サラリーマン、丁度漫画頭文字Dが連載開始され、世は国産FRカー人気の真っ只中、それでもFTOを入手する理由は思いの他多く。
HONDA NAスポーツカーエンジンに搭載される可変カムVITECと同等の機構、MIVECを搭載したGPXのグレードの存在。TOYOTA 80スープラ、MAZUDA RX-7、NISSAN フェアレディZに引けを取らない独特なフォルム。
それでいて166万(GS・MT)から購入出来るお手軽プライス。新卒社会人、安定給与が得られる独身男性に魅入られる要素は意外に多かった。ただ、三菱自動車というメーカー名が販売台数に大きく影響を与えたのは言うまでも無い。もしTOYOTA、NISSANからリリースされていれば10万台オーバーの販売が見込まれていたであろうというのは、本来タブーな話ですが。
乗ってみての感想、FR車・ターボ車のような刺激を求めなければ十二分に楽しめる車です。エンジンも1800cc直4〜V6MIVECそれぞれに楽しめる要素があります。
何気にスポーツモードA/Tへの好奇心で車両を購入した方からの、MTへの乗換願望が多いのは、AT操作では思いの他、FTO本来の性能を体感、発揮出来ないみたいで、もっとスポーツ走行を味わいたいという願望故?

既に購入したオーナーから、スタイルに関しての不満はあまり聞かれない。その特異なスタイルを受け入れられたからこそ、購入した訳で、故に不満がある訳でも無く。ただ、長年乗り続けているオーナーは、FTOの個性を自身の個性としてアピールする為に、、社外エアロ・ホイールを交換する人も多い。手を加える事で、新たなFTOの魅力を再確認出来、更に次の車検まで乗ろうという意欲が湧く。

一度FTOオーナーになった方で、不慮の事故等でFTOを手放せど、再度FTOに乗るオーナーが少なくないのも、この車の不思議な魅力の一つ。前回チョイスした車両を参考に、前期型から後期型へ、ATからMTへ乗換ついでにスキルUPを計る方も多い。

2004年10月、FTOが世に出て10年。中古市場での販売価格は特に安くも無く、高くも無く。前期型AT車両だと15万〜手に入れる事が出来る故に現役大学生のオーナーも多数いらっしゃるみたい。知る限り上は60代前半から、下は18歳の初々しい若者まで、皆が皆この車に魅了され今尚FTOオーナーとして、国内のどこかを爽快に駆け抜けてる模様。
そんな個性的スポーツクーペ、三菱FTO。
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